歯科治療を行う上で大切な事は、顎位の診査、診断です。いかにして、患者本来の適正な顎位で咬合構成を行うか最も重要であると考えています。

そこで、私は、その顎機能、顎位をみるため、K7エヴァリュエーションシステムをひとつのものさしとして利用しようと思いコースを受講しました。
K7 Evaluation system は、コンピュータ機器の下顎運動測定機で、咬合異常による神経や筋肉、骨格の不調和、顎関節の状態や咀嚼筋活動の状態を客観的情報として得る事ができ、正しい顎位を修復、導きだすことが可能ですし、患者さんにその分析や情報を資料として提供も、説明もできますので、説得力があり、臨床に非常に役立つことをコースをとおして知りました。

ニューロマスキュラーのコースを受講し、現在は、Ｋ７を導入することで、日々の自分の臨床の幅が広がり、有意義になったことも事実です。
また、コース後もコンピュータの使用や、スキャンの分析に困ったときは、池田先生や高松先生が、フォローしてくださいますので助かります。

「顎が痛い」「顎から音がする」といった顎関節症や、「噛み合わせが悪い」「上手く咬めない」といった咬合の問題がある患者さんが来られた場合、皆さんはどのような資料を採り、診断や治療を行いますか。

私は必ず「K7 evaluation system」を用います。このシステムは、下顎の開閉口運動路や開閉口スピード、咀嚼筋の筋電位、正しい顎位などをデータとして見る事ができるので、正確な診断をする事ができるだけでなく、患者さんへも分かりやすい説明ができ、信頼関係の構築にも非常に有効です。治療中に患者さんの言葉に惑わされ、「ああでもないこうでもない」とトライ＆エラーで取り組むのではなく、まっすぐにゴールを目指すためにも必要不可欠な機器だと考えています。

池田先生のセミナーでは、基本的な取り扱い方のみならず、正確な診断のためのデータの読み方まで丁寧に教えて頂けますので、ご購入予定の先生も、購入したがまだ不安があるといった先生も、ぜひ受講される事をお勧めいたします。結果として、経営的にも好影響を与えること間違いなしです。

今から30年前は,患者さんが「何処で咬んだら良いか分からない」「噛むたびに顎ががくがく音がする」「作ったブリッジの噛み合わせが高いので削ってもらったら顎全体の噛み合わせがおかしくなった」「歯周病でほとんど歯を失い入れ歯にしたが噛めない」等、いわゆる「咬合問題」の訴えに対し、歯科医は「患者さんの噛み合わせを改善して快適な日常生活が送れるようにする」ことができませんでした。

何故なら当時は、顎を動かしている咀嚼筋や顎関節の解剖、神経生理機序など機能動態が殆ど分かっていなかったため、顎の動きを真似た咬合器上で噛み合わせを作れば良い噛み合わせができると言う仮説を立てたのです。「咬合器で咬合問題を診査・診断することはできない」のは当然です。しかし、当時は口顎系の診査・診断機器は何もなかったので、このような馬鹿げた仮説が罷り通り患者さんは何の恩恵も受けることができなかったのです。

1971年アメリカのB,Jankelsonは、「咬合に問題がある場合は顎を動かしている咀嚼筋が疲労しているので咀嚼筋を正常に戻す「マイオモニター」を考案されました。続いて顎の動きを正確に診査・診査する「下顎運動計測装置」に咀嚼筋や顎関節音の分析装置が加わった「最新の診査・診断機K7」が誕生しました。この機器によって口顎系の機能病態が正確に把握でき、[咬合問題」の原因を突き止め、「適正咬合」に導くことができるようになりました。 このように咬合問題の解決には、「機械論的咬合」の時代から「生理的神経筋咬合」へと確実にパラダイムシフトしたのです。

本コースは、「咬合器」や「ナソロジー」の呪縛から抜け出し、患者さんに快適な咬合を与えることができる唯一の研修コースです。患者さんに「尊敬される歯科医に変身」することができるまたとないチャンスです。

基礎知識コース
■ 機能的咬合系の正常・異常
■ 咬合問題の発症のメカニズムの理解
■ 咀嚼筋の疲労を寛解する方法
■ 咬合の出発点（基準位）は筋肉位
臨床コース
■ 筋肉位での咬合再構築の実際